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私は、外人部隊在隊中にCroix de la Valeur Militaire (名誉戦功十字章)という勲章を授与されました。
連隊全員が整列する中、外人部隊総司令官である将軍から直々に勲章を授与されました。
それがどれだけの価値があるのかと実感して震えが来ました。
この勲章は、敵対する武装勢力との交戦において勇敢さを示し、特別な功績をした兵士に対して授与されるものです。
戦闘で死亡したり、負傷してしまうほどのことか、それに同等する様なことがないと授与されないくらいで、戦闘時における功績に対してのみ授与されるという非常に上位の勲章です。
これはよほどのことがないと授与されることはないもので、中隊でも数えるほどしかこの勲章を持つものはいませんでした。(当時、連隊の日本人の中で、この勲章を持っている人は誰もいませんでした)
今回の授与は、アフガン派遣での功績らしいですが、なぜ私が授与されるのか不思議でなりませんでした。
授与されると小隊長に言われた時、嬉しさなどまったく感じず、ただなぜ私がとしか考えられませんでした。
私よりずっと功績のある人、もっと激戦を戦い抜いた人がまだこの勲章を貰っていない中、なぜ私がという思いしかありませんでした。
私自身が本当にこの勲章に相応しい者なのか、貰うだけの価値が本当に自分にあるのかとずっと自問自答していました。
この勲章の価値を知ってるいるだけに、これがどれだけの重さを持つのもので、それに足り得る存在なのか今でも悩んでいます。