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アフガン派遣から帰還した後、小隊長に突然呼ばれました。

何かと思って、小隊長室に入室したら、なんと私が「名誉戦功十字章」を授与されると言われました。

この「名誉戦功十字章」は、米軍でいうところのブロンズスター勲章の様なもので、戦闘において非常に勇敢に戦い、功績のあった者に送られる勲章です。

当時、この勲章を持っている人は中隊でも数えるほどしかいませんでした。

今回の授与は、アフガニスタンでの戦闘の功績に対しての様でした。

ただ、私以外にも他にアフガンに派遣されて勇敢に戦った仲間は大勢いましたが、小隊の中ではなぜか私だけ授与されると言われました。

それを聞いて、まず私が小隊長に言った言葉は、感謝やお礼ではなく、「なぜ、私だけなのですか、私よりもっと功績があった人はたくさんいるのに」と、疑問と戸惑いの方がまず先にありました。

しかし、これは上層部が決めたことなので、小隊長にも分からないとのことでしたし、もっと素直に喜べと言われました。

そういわれても、私はまだ納得出来ませんでした。

後日、私は、連隊が一同に正装で集合した中、連隊本部前にて、外人部隊最高司令官である将軍に直々に「名誉戦功十字章」を授与されました。

新兵時代よりずっと憧れていたこの勲章を、まさか自分が授与されるとは、夢にも思っていませんでした。

この勲章こそ、激烈な戦闘を潜り抜けた本当の実戦経験者の証でもあります。

私は今後もこの勲章に恥じぬ様に真の軍人として、誇りを持って生きて行きたいと思いました。

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