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私はこれまで自衛隊やフランス軍の他にも様々な訓練機関において爆発物や対IED訓練などを受けて来ました。
特にアフガニスタン派遣では、フランス軍や米軍のEOD(爆発物処理班)から対IEDの専門的な訓練を受けましたが、それでもIEDの被害を完全に防ぐことは難しい状況でした。
そして、こうした経験を自衛隊などに訓練指導や助言などをしています。
今回の岸田首相の襲撃事件で使用されたパイプ爆弾ですが、当初の報道において、軍事や爆発物の知識が乏しいコメンテーターやマスコミなどが、発煙筒もしくは殺傷能力がない物として伝えていました。
その後の捜査で、数十メートル離れた場所で多数の破片効果による壁などに損傷があり、まともに当たれば十分に殺傷能力があったことが判明しました。
被疑者が投擲したパイプ爆弾が地面に落ちるまで警護員などが気付かなかったのは問題ですが、その後の素早い対処や離脱行動は素晴らしかったと思います。
幸い、作動方式が粗雑で爆発まで数十秒の時間が掛かったことや使用された火薬がおそらく黒色火薬で高性能爆薬ほどの爆速が無かったことが結果的に被害を最小限に抑えれたと思います。
しかし、周囲の一般市民が爆発物の危険性も分からずに野次馬的にその場に留まっていたことや首相警護以外の周辺警備の要員や制服警官などの周囲の安全化対処などが不十分だったと感じました。
安倍首相の件で、銃器に対する直接行動については頭にあっても、爆発物に関しては想定していなかった可能性があると思います。
安倍首相の事件からまだ1年も経っていない状態ですので、今後は模倣犯などの可能性もあるので十分に対策を講じて欲しいと願います。