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防災担当スタッフです。

防災訓練を行う時「忘災(災害を忘れない)」と言う言葉を使います。十年一昔と在るように世界情勢は目まぐるしく移り変わり、大切な事も忘れてしまいがちです。被災経験のある方は次の世代に当時の行動、思考、解決法を伝える事で、次来るべき災いへの防(忘)災・減災の糧となります。

日々の備え、持ち出しバッグ、電池や電源の備え、懐中電灯やラジオ等器具の機能点検はお済みでしょうか?

今回は出先の屋内で被災した際の避難計画を解説していきます。

発災時、人間行動は3種類に分かれます。

・1割の人は泣き叫んだり怒ったりパニック状態になります。

・1割の人は非常ベルやサイレン非常放送の音で適切な避難行動に移る事ができます。

・その他8割の人は呆然とするか、何も行動を起こしません。

この8割の人達には「正常性バイアス」や「集団同調性バイアス」が掛かっており。自ら異常事態への情報収集能力が欠落してしまいます。

その他、大震災前の前震等が続く事により「確証バイアス」も作用するとされています。

適切な行動に移れる様、非常ベルや放送のアナウンスに注意したり、火災・震災以外の周辺の異常(急激な人流、異臭、異音等)も察知できるマインドセットを訓練で養いましょう。

異常に巻き込まれたら、情報資料を収集します。何が脅威なのか・脅威は継続するか、自分の被災状況は、直ちに移動すべきか留まるか、自分以外の被害(人・構造物)は・それは自分の行動に影響するか、他との協力・連絡手段は、と情報資料を統合し情報を得ます。

但し、不足した情報資料を補う為「緊急時行動特性」が入る為、常に情報はアップデートしなければなりません。

緊急時行動特性…帰巣性、向光性、向開放性、直進性、追従性等

情報を元に避難経路を決定します。ビル等建物のエスカレーター・階段・エレベーター付近には階層の案内図(または避難経路図)があるので参考にし、基本的に近道はせず脅威から遠ざかりながら地上1階を目指します。

・火災の場合…熱・煙とも上方へ集中する為、脅威と逆方向の誘導灯を目指し水平避難、階段で垂直避難。

誘導灯には火災時フラッシュや音声で誘導するタイプもあります。

この時、防火区画に付随する「火災報知器連動型自閉式防火戸(防火シャッターと防火扉)」が効果を発揮します。防火戸が閉鎖していても近くに必ず「くぐり戸」が設置されているので、煙が漏れていないこと、熱が無いこと(手の甲で触れる)を確認し避難します。押せば開く扉の他、引戸になっている物もあります。

防火区画…面積区画、竪穴区画に防火戸が多く使用されます。他に高層区画、異種用途区画があります。

・津波、河川氾濫の場合…高台へ移動できなければ、建物上層へ垂直避難。

・地震の場合…揺れが収まるまで身の安全の確保、直ぐに地上を目指さず、確証情報での避難。

・弾道弾攻撃等…Jアラート発令後、ただちに窓・外壁より離れ、建物内部・堅牢な階段やエレベーターの壁側で安全確保。もしくは地下へ避難。電磁パルス攻撃に備え、電子機器は体から離隔。Jアラート解除か確証情報で行動。

あくまで模範解答です。

状況に応じ、

・消火をしながら

・負傷者を搬送しながら

・避難器具を使って

の避難をしなければならない場合もあります。

訓練の際は複合災害対応の訓練を推奨します。

※1、2枚目の写真は竪穴防火区画のくぐり戸ですが、開口方向に障害があり開き辛くなっています。

※3枚目の写真は面積防火区画によるシャッターですが、壁沿いに行くとくぐり戸があるので、そこから避難する事ができます。

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