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私はこれまで海外で様々な経験をし、多くの各国の軍を見て来ましたが、自衛隊は間違いなく世界でもトップレベルの実力を持つ非常に優秀な部隊だと確信しています。

世界最強と言われる米軍は、確かに強力な軍隊ですが、それは日本とは比べ物にならない予算と規模を背景にした物量こそが最大の強みであり、質という点においては、隊員個人の能力においても、部隊としての能力にしても、同じ規模であれば、自衛隊の方が優れていると私はそう思います。

様々な制約があるなかで、これほど優秀な部隊を作り上げ、鍛え上げてきた方々の努力に尊敬の念を禁じ得ません。

しかし、改善した方がいいところもあります。

これはどこの世界でも同じですが、自衛隊の様に非常に閉鎖された世界では、知識や技術面も含め、価値観や考え方が狭くなったり、偏ったりする傾向があります。

そこで外部の知識や技術、価値観に触れることで視野を広げられることが出来る様になります。

ただ、外部の知識や技術を取り入れるべきだ、ということではなく、外を知ることで初めて現在の自分達の水準を認識できたり、不足している部分や問題点などが見えてきます。

何が正しいということではなく、広い見識を持つことで選択肢を増やし、より多くの事態に対応出来る可能性を作り出すことが出来ます。

当然、良い面だけではなく、その反面に選択肢が増えることで迷う可能性もあります。

正しい選択をするには、より知識を深める努力が必要になって来ます。

私が海外に出て多くの価値観に触れたことで、私自身もそのことに気づくことが出来ました。

自衛官の方々にも出来れば、より多くの価値観に触れて頂きたいと思います。

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