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ジブチ共和国、ここはアフリカの角と呼ばれ、ソマリアとエチオピアという非常に不安定な国に挟まれていて、フランス軍や米軍の保護がなければあっという間に消し飛んでしまう様な小国です。

私は2006年に初の海外派遣としてジブチ共和国に派遣され、首都ジブチにある外人部隊第13准旅団に配属されました。

(第13准旅団は現在、フランス陸軍の改編によって、フランス国内に移転されました)

現在では、ソマリアの海賊対処のために自衛隊初にして唯一の海外拠点が設立されました。

私が派遣された当時、まさか自衛隊がジブチに拠点を置くとは想像もしませんでした。

私の後輩の日本人隊員は元自衛官で、彼が2011年にジブチに派遣された時に自衛隊の基地の前を通りかかり、基地警備をしていた隊員をたまたま見かけたら、なんとかつてレンジャー集合教育で苦楽を共にした同期にばったり再会した様です。

この国は、地球上で最も暑い国の一つで気温が高い時で50度を超える時がある灼熱の大地です。

砂漠といっても岩だらけで小高い山々がある月面の様な大地で、アフガニスタンに地形が似ていることから派遣前の準備訓練に使われたりします。

ここではフランス国内では考えられない程の弾薬や爆薬を消費する訓練を行いました。

実弾と実弾の手榴弾を使用した戦闘射撃訓練を行い、装甲車からの下車展開、ヘリボーン作戦、海軍の支援を受けて揚陸艦からの水上陸を行うなど、徹底して歩兵戦闘の練成訓練をしました。

戦闘射撃訓練で12個弾倉分約300発を連射で一気に射った時、銃身が今にも破裂しそうなほど加熱し、大量の煙が出て、銃の限界を肌で感じられた良い経験でした。

また、大量の爆薬を使用して、フランス国内では出来ないような応用爆破や無茶なアレンジをして試したり面白かったです。

砂漠という過酷な環境下で、活動するノウハウや経験を学ぶ事ができました。

その他には、果てしなく続く真っ平な砂漠に空挺降下をした時、着地後にもの凄い強風で100m近くパラシュートによって引きずられて、肩部離脱器でハーネスを外して、全身ボロボロになりましたが何とか助かりました。

射撃訓練中に見つけた500~600m先にいる野生のガゼルを狙撃銃で狙撃して仕留めた後に、解体してその晩の夕食としてみんなで食べたりしました。

ユニークだったことは、グランバラと呼ばれる果てしなく真っ平な砂漠を15kmの一直線のマラソンを走りました。

どんなに走っても全く景色が変わらない風景は、全然進んでいない感覚に陥り、永遠にゴールにたどり着けないのではないのかという錯覚を感じました。

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